2016年5月18日水曜日

生まれ変わった日。産後の心境

新生児の育児に追われる日々はあっという間に過ぎ去り、気がつけば早くも出産から3週間が経とうとしている。新生児期も早くも残すところ1週間。

産後しばらくは昼夜問わずの頻回授乳とオムツ替えエンドレスリピートのため、曜日の感覚はもちろん時間の感覚もなくなってきていて、ドラゴンボールの精神と時の部屋で修行中みたいな感覚で3時間続けて眠ったらすんごい寝てしまった!!って感じだった。

1日20回弱だった超頻回授乳がぐっと落ち着いて、この数日は夜も3時間まとめて寝てくれることも増えてかなり楽になってきた。

その代わり、抱いてないと泣いて寝てくれないことが増えてきた。抱きっぱなしか添い寝で母子ともに力尽きて寝落ちすることもしばしば。

まだ外の世界に出てきたばかりで、きっと不安になっちゃうんだよね。
わかるよ。あなたを授かってから、私も怖いことだらけだよ。



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出産直後の心境を忘れないうちに。

当たり前のことだけど、想定通りだけど、覚悟をしていたけれど、出産の日を境に劇的に生活が変わった。人生が変わった。

My life has changed forever

人生が永遠に変わってしまった。

変化の多い人生を送ってきたと思うけど、その中においてもはっきりとこの日を境に今迄の人生がはっきりと終わったと感じざるを得ない、大きな変化。

出産という強烈な非日常を体験したあと、産院で5日間母子同室で新生児育児特訓の非日常を過ごし、晴れて退院した日のこと。

旦那さんと母と一緒に車で家に帰る途中、チャイルドシートにこわごわとのせた息子を庇いながら窓から外の景色を眺めていたら、涙が溢れて止まらなくなった。

見慣れたはずの景色が、はじめてみる景色にみえる。

臨月に入ってからは毎回1時間歩いて妊婦健診に通った産院までの道。
息子を産んだ日の朝、陣痛のなか明け方に車で向かった産院までの道。

いまは産まれてきたばかりの小さな赤ちゃんを抱いている。
運転中にもよく手をつないでいた、妊娠中は時たま運転中に私のお腹に手をあてていた旦那さんの隣、助手席ではなくて、いまは後部座席で赤ちゃんの隣にいる。

息子が無事に産まれてきて、一緒に居られて、たくさんの愛と祝福に包まれて、ことばにならないほど幸せだけれど、出産するまでの日々もやっぱり私はとても愛していて、その日々が完全に終わったことが悲しくもあった。

産後鬱みたいな感じで繊細になっていたのもあると思う。

そして信じられないことに、私が出産した同じ日に友人が亡くなっていた。出産翌日に送った出産報告の返信の代わりに私が受け取ったのは、ご遺族からの訃報だった。その訃報をどう受け止めたらいいか分からず、混乱していたのもあると思う。

ひとは命がけで産み、産まれてくること、
ひとは必ず死ぬこと、生と死の繰り返しのなかにいること、
当たり前のようなこの日常が全然当たり前ではないこと、
いまここにこうして生かされていることが奇跡なこと、
こうしてこの子を抱いて世話できるのも今しかないこと、

色んな思いがこみあげて、泣けて泣けて仕方なかった。

そんな感じで退院してから2週間、感傷に浸る間もなく瞬く間に時が過ぎて今日に至る。

はじめての新生児育児をしていると1日1日が必死で、「命預かってます感」や緊張感が半端じゃないからだと思うのだけど、「とにかく今日を無事に過ごす」「とにかく今この時を乗り切る(特に疲労と眠気がピークの時)」だけを考えて赤ちゃんと一緒にひたすら「今ここ」を生き抜いている感じです。

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