2015年10月26日月曜日

葛藤の出生前診断

またしても最近、悩んでいました。
出生前診断のひとつ、ダウン症などの染色体異常を検査する非確定的検査を受けるか否か。

これは重いです。超重いです。重過ぎて向き合うのが辛い問題でした。

自分の中では当初から、受ける必要性もないと思っていたし、抵抗があったけど、家族の意向もあったので。。。

検査を受けることで皆が安心できるなら、とそれ以上は深く考えずに検査を希望しました。

私の病院では検査を受けるには専門家によるカウンセリングが必須で、それを受けてきました。そこで染色体異常と検査について説明を受けた上で、

何を目的に検査を受けるのか?
出てきた結果をどう受け止めるのか?
結果によっては羊水検査に進むのか?

そういうことを考えさせられました。もちろん、その先にある、万が一、羊水検査まで進んで陽性が確定したら、どうするのか?ということまで含めて。

非確定的検査で分かるのはあくまでも統計的に出された確率であって、羊水検査を受けるかどうかの判断材料でしかない。染色体異常の有無を確定させたい、白黒つけたいなら羊水検査をするしかない。

深く考えずに非確定的検査を受けた結果、出てきた数字に不安になって、羊水検査まで突き進んで葛藤して苦しむ人も多いそうで…

これは、安心材料を得るために安易に受けるものではないなと思った。

もちろん、白黒つける覚悟を決めているご両親が受ける分には何も問題ないけれど。

どんな結果が出ても、羊水検査は絶対に受けない。だから、非確定検査は受ける必要もないし受けたくない。それが私の答えでした。

その場で旦那さんに電話して、検査は受けたくない、と伝えた。旦那さんもその場で答えを出せず、後日話合うことにして電話を切った。

つわりで苦しいなか週数を経て、エコーで動く赤ちゃんをみて、万が一にもこの命を自ら絶つなんてことはとてもできない。そんな可能性を検討しただけで悲しすぎて泣きまくりました。

是が非でもこの子を守りたいと、母親は願うものだと思います。それ以外の現実的なことなんて全部二の次。自分の身体に新たな命を宿して、育てて、産み落とす。この大変なことをやってのけるため、手段を選ばない強さみたいなものが女性という性には備わっているように思います。妊娠継続を諦めざるを得なかった方の悲しみは察するにあまりあります。

あと、先生の仰ったことで印象的だったのが、ダウン症は染色体異常の中でも最も軽度な部類に入るものだということ。ほとんどの染色体異常は、育つ力がなくて初期の頃に流産してしまうんだそうです。つまり、ダウン症は自然淘汰を生き延びた命。

個人的には命の選別が悪だとは思いません。すべての命は厳しい生存競争を生き抜いて生かされているのであって、人為的なことや偶発的なこともすべて含めて起きたことは起きたこと、というか。起きることは起きるし起きないことは起きない。それ以上でもそれ以下でもないし、そこに意味はない。

出生前診断、是非を問う事の出来ない本当に難しい問題だと思います。「きれいごとじゃない」というセリフがありますが、もう生きていくこと自体がきれいごとじゃない。一切皆苦とはよくいったもんです。

マタニティーライフでこんな鬱なことに向き合うことになるとは思わなかった。苦笑 

旦那さんが検査を希望する真の目的が「ダウン症の子は育てられない、だからその可能性を排除したい。疑わしければ羊水検査もして、万が一のときは産むことを諦めて欲しい」ということならば、離婚も覚悟しなければいけないかもしれない、くらいに思いつめました。まだ結婚式もあげてないのに。笑 すべてを一緒に乗り越えようと今ここで言ってくれなければ、一生しこりが残るような気がして

結果として彼は「信じて検査は受けずにこのままいこう。もしものときにも、それを受け入れられるように強くなろう」と言ってくれて安堵した。
でも感動はしなかったので、彼ならそう言ってくれると信じてたのだと思う。少しでも疑ってしまってごめんなさい。でも、親になることについて、命について、夫婦一緒に話し合って向き合えて良かった。

先天的な異常よりも、後天的な障害のほうがよほど多いのだし、生きている限り不安の材料はつきない。親になるというのはすべてを受け入れる覚悟をすることなんだと思います。

「分かるよ~!初めての時は何もかも不安だよね(- _- ;)でも、産まれてからのほうがよほど大変だよー!(^o^;) だから覚悟を決めないとね! (^-^)/ 大丈夫、大丈夫!!!」

そんな風に明るく励ましてくれる先輩ママ達の強さにすごーく励まされました。

覚悟の連続。でも、こうして親として、夫婦として、ひとつひとつ課題を乗り越えて成長していきたいな。



2015年10月20日火曜日

新居決定と意思決定

新居が決まりました!

この数週間、つわりで苦しいなか悩みに悩んで頭を痛めてきたのですごく嬉しいです。

新居のエリアを決めるにあたり、産後仕事をどうしていくのか?ということに向き合い今の自分なりの答えを出す羽目になりました。

沢山のワーキングマザーたちや専業ママたちの人生を垣間みてきた中で思うのは、仕事を辞めるにも続けるにも覚悟がいるということ。

 私は結婚準備しながらの初めての妊娠でもうてんやわんやで今の目の前のことをこなすのに精いっぱいで。

産まれてから仕事をどうするとか、そんなこと考えただけで憂鬱で頭が痛かった。

が、辞める決断をしないなら続ける前提で、新居選びにあたって保育園やら通勤やらを勘案せねばならず。

自分がどうしたいのか?どうありたいのか?

この意思決定ができてないために、どっちつかずで何を差し出されても気に入らないみたいな状態になってしまっていた。

赤ちゃんを預けて働きたくない
両立できるか自信がない
でも辞めることにも迷いがある
仕事続けるなら通勤30分以内じゃなきゃ無理
でも会社のために生活をデザインするなんて気に入らない
両立は大変なんだから親の助けが不可欠!実家の近くじゃなきゃ無理

ブーブーぐじぐじ全てが不満みたいな感じだった。

あげくの果てには、仕事を辞めて欲しいとも続けて欲しいとも言わない旦那さんにどこかで苛立ちさえ感じていた。  

自分の問題なのに自分で決める勇気がないから、人のせいにしたかったのね。

彼はどちらにしても全力でサポートする、と言ってくれていたにもかかわらず、です。

こうして書いてて最低に卑怯だなと思いますが、それに気付いたのですみやかに反省し決断をくだしました。

母親業を最優先にして、仕事は続ける。利便性よりも、私達の子供がこれから育つ街としての環境、風景を重視。仕事は…なんとかする。睡眠時間を削っても頑張って両立する。

辞めるのはいつでも出来るので、やってみて無理があったり、私が育児に専念した方が家族皆が幸せと思われる場合は、そのときにまた再考する。

そう決めたら、あんなに理不尽な怒りに満ちていた心が一気に晴れ渡りました。

単に私は腹を括るのが怖くてたまらなかったみたいです。

でも案ずるより産むが易しで、とりあえず決めてしまってコミットすれば現実的なことなんて全部後からついてくるもんですよね。

こんなに清々しい気持ちになれるなら、さっさと覚悟を決めれば良かった。

決断は後から翻してもいいし、一度決めた目標やプランも撤回したっていいわけだし。

本質的な目的さえブレなければ、それ以外のことはアジャイルな感じで随時柔軟かつ適当に最適な状態を見直していけばいい。

私自身と私の家族の幸せのために最適な状態を維持すること、

それが私のコミットメントであってそのための手法そのものにこだわって悩んでアンハッピーになるのは本末転倒だなと。

私が腹をくくったその週末、素敵な物件とご縁があって即決しました。

腹をくくる前にブーブー言ってた条件を満たしていないけど、いまは理想的な素晴らしい物件にしか思えないから不思議。

本当に、ひとは見たいものを見たいようにしか見ていない。


新居の最寄り駅の神社には、狛犬ならぬ狛鳥が。ヒナ鳥たちを抱えたつがいの狛鳥さん。家族円満の象徴みたいだし、とてもかわいくて、好き。

家族皆でしあわせに暮らしていけますように。

2015年10月16日金曜日

妊娠記録 8〜10週

9/25 検査薬で陽性が出てから10日余り。ようやく病院で診察してもらう。新居が決まっていないので、とりあえず自宅近くの産婦人科へ。旦那さん(当時はまだ婚約者)も半休をとって同行。予約してたけど、2時間待った。

つわりがあるんだから赤ちゃんはちゃんと育ってるはず、大丈夫、といい聞かせる。

エコーで無事に心拍確認。安心して涙が出た。計算だと7週だけど、大きさから8w0dとのこと。体長1.3cm.

奥の診察室は男性立ち入り禁止で、仕事休んで2時間一緒に待った彼は結局エコーみれず笑 なんか悪いことした。

次回診察は2週間後、それまでに母子手帳をもらってきてくださいとのこと。

会社の上司にすぐに報告、相談。先のことはまだ考える余裕がないこと、差し当たってつわりが落ち着くまで週3の在宅勤務を許可して欲しい旨を伝え、快諾してもらう。オフィスの皆にも報告。皆驚きながらも祝福してくれた。女性陣にはハグされる。仕事は今までしんどいことが多かったけど、基本的にはやっぱり愛と理解が溢れる環境だと改めて思う。とても恵まれてるし、ありがたい。

10/1 誕生日休暇をとって朝から区役所へ。妊娠届けを出して、母子手帳を受け取る。この日の午後、婚約者と合流して、今度は彼の自宅最寄りの区役所へ。かねてから準備してた婚姻届を提出。

34歳の誕生日のこの日、結婚して名前が変わって、母子手帳を受け取った。はじめて新しい氏名を書き込んだのが母子手帳で、それがとても嬉しかった。

10/9 二回目の健診。10w1d. 体長3.4cm.
2.5頭身くらいの人間ぽい形に成長していて、くねくね動いてる。かわいい。

次回健診は4週間後。待ち遠しい。

つわりは大分楽になって、気持ち悪さや寒気はほとんど感じることはなくなった。が、頭痛は毎日。仕事中は冷えピタを貼りっぱなし。疲れると苦しくなる。終日外出はやっぱり辛い。でも、たぶん普通に毎日出勤して1日仕事してる妊婦さんの方が多いよね。つわりがある人はかなりしんどいんじゃないかな。母は強い。尊敬します。

寝てばかりだった超初期からうって変わって、今度は全然眠れない。これが一番辛い。寝不足なのに眠れない。旦那さんと一緒に寝ると、ただでさえ眠れないのに、彼を起こしてしまわないか気を遣ってしまってくつろげない。さすがに寝不足で死んだように寝落ちする瞬間があるんだけど、30分以内にはハッと起きてしまう。何なのかな?なんか常に外敵を警戒してる動物みたいな感じかな。リラックスしてぐっすり眠りたい。マッサージとか行こうかなあ。。

安定期に入ったら、シャラには毎日は行けなくても練習は毎日したいな。

2015年10月14日水曜日

妊娠記録 5〜7週

布ナプキン導入以来、綺麗に28日周期できていた生理が遅れて数日後、ある日突然気持ち悪くなる。検査薬でチェック、陽性。

翌日から穂高でのリトリートだった。1日だけフル練習したのが最後の練習になった。このとき、既に寒気と眠気がひどくなりつつあって辛かった。

病院に電話するも、心拍を間違いなく確認できる連休明けまで待つことを勧められる。病院で診てもらわないと不安、と伝えると、状態を聞く限り間違いなく妊娠しているし、痛みも出血ももないなら異常がある可能性は低いので焦らなくて大丈夫とのこと。不安ならもちろんすぐに来てくれて構わないけど、と言われるが妙に納得して待つことにする。

先輩ママたちに話を聞くとみんな細かに経験談や助言を話してくれる。心強くて、不安が拭われる。信じて待とうと思えた。感謝。

気持ち悪さと眠気が日増しに強くなる。37.5弱の微熱が続く。頭痛と寒気も日によってひどかった。

仕事がしんどくなり、週の半分以上を在宅で仕事する。週末も、半日以上は横になって病弱ぶる。

食べたいものが気分によってピンポイントになる。肉を全く受け付けない日が続いたと思ったら、数年ぶりにハンバーグが無性に食べたくなったり。梅干とたくあんがご馳走。塩気を欲してるのかも。

寝たいときに寝て、食べたいものだけ食べて、出来ることしかしない。今までの自分では考えられないマイペースぶり。

旦那さんが甲斐甲斐しく世話をしてくれる。男性はパートナーの妊娠で忍耐と寛容を試される気がする。親になることで成長するのは男性も同じ。

気持ちが過敏になると、世話をされっぱなしなことが申し訳なくて泣きたくなることも。1人で居た方がいいんじゃないかと考えが飛躍したりもする。旦那さんは何も心配しなくていい、一緒に成長していけばいいと言ってくれる。この人を選んで良かった。

誰かに昔、言われたことがあった。

人に甘えるのも勇気、頼るのも勇気、委ねるのも勇気。

思えばずっとひとりで強がってきて、コントロールを握りしめたまま手放す勇気がなかった。人を信じる勇気がなかった。弱さをみせて甘える勇気がなかった。

私にとっては、長いこと課題だった「素直に人に甘えること、頼ること」の本番がきたように感じる。

当然だと思ってきたことができない。
最低限のことすらままならない。

つわりも辛いけど、それ以上に妊娠前とのギャップを受け入れることが辛かった。

思い通りにならない。ままならない。

歯がゆさと情けなさと申し訳なさを感じながら、むしろ今までいろんなことを思い通りにしようとしてきたこと、不自由なく暮らせてることを当然のように思ってきたことが傲慢だったのかもしれない。

自分を責める気持ちが湧いて泣きたくなるときもあるけど、もう迷妄ドラマを演じてる場合じゃない。自己卑下に逃げるのは楽だけど、誰も幸せにしない。

なんのために生きてるの?ピシャリとエゴを一喝して、赤ちゃんに謝って感謝して、今できることをする。

日々是学び。