今朝のシャバーサナ中に何故か急にお遍路のことを思い出した。
2013年の秋、徳島出張でお遍路宿に泊まったときのこと。
2013年の秋、徳島出張でお遍路宿に泊まったときのこと。
素晴らしい時間をそこで過ごしたので、思い出したら胸が苦しくなるくらい切なさと愛しさが溢れた。
さっさとシャバーサナを切り上げて、しばし坐って愛しい思い出に浸った。
滞在したお遍路宿のオーナーは、自身も5回歩き遍路で結願(88か所走破)されていて、今度は自分がお遍路さんをサポートしたい、とリタイアしてから徳島に移り住んだ方。
彼はお遍路について経験に基づいた色々なお話をしてくださったのだけど、それはとても深くて示唆に富んだもので印象的だった。
中でも心に残ったのは、同行二人のお話。
お遍路さんが持つ笠や杖に書きつけられているこの言葉は(どうぎょうににん)と読みます。
弘法大師さまとお遍路さんの二人連れ、という意味。見えなくても大師さまがいつも一緒に歩いてくださっている、ということ。
四国88か所は全部回るとその移動距離は約1400kmに及び、歩きだと40日位かかるらしい。
1日35km毎日歩き続けるのは体力的にもやはり相当きつくて、途中で「もう歩けない」という時がくるんだそう。そんな時、不思議に自分一人の力とは思えない一歩が踏み出せる瞬間があって、そういう時に一緒に歩いてくださっている大きな存在を感じるのだとか。
この話を聞いて私は思った。
同行してくれるのは、必ずしも弘法大師様ではないかもしれない。
それは人によっては、今は亡き愛する人だったり、ご先祖様だったり、遠く離れた大切な人だったりするかもしれない。クリシュナかもしれないし犬かもしれない。
人は誰しも、自分の道を一人で歩いていくもの。でも、決して一人ではない。
もう歩けない。もう一歩も前に進めないし進みたくない。人生の道程では、そんな風に一人しゃがみこんで泣きたくなるときもあるかもしれない。
でも、あなたがどんなに落ち込んでも愚図っても、片時もあなたの側を離れず、見守り、励まし、一緒に歩いてくれる存在が間違いなくいる。
同行二人。素敵な考えだなと思います。

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