2014年10月6日月曜日

大いなる混沌へ・ムンバイの話。

インドの会社に勤めている、というと「ヨガが好きだから?!」とよく聞かれるのだけどそうではなくて、純粋に事業内容で選んだのです。希望の分野で転職活動をしていて、たまたま最初に内定をもらったのがインドの会社だった、というだけなの。




偶然だけど、やっぱり運命的なものを感じる。インド本社への出張は「仕事でインド行けるなんてラッキー!!」と思ったし、マイソールを初体験したのも出張先で行ったアシュタンガヨガ・ムンバイだったしね。

ムンバイは日本でいえば東京、アメリカでいえばNYCのようなインド随一の経済都市。

首都のデリーと大きさはあまり変わらないけれど、雰囲気は大分違うらしい。デリーはとても保守的な街で女性が夜に出歩くなんてありえない雰囲気だそう。

ムンバイはインド版東京って感じなので、夜遅い時間でも若者どころか子連れの家族出歩いているし女子が一人で出歩いても全く問題ない感じ。ハイヒールやミニスカートも普通にいるし。

駐在も多いから西洋人のビジネスマンも沢山見かける。まあとにかく都会なのです。

デリー出身でカナダ育ちのシティガールなアシュタンギは「インドで住めるとしたらムンバイだけ」と言っていた。


夜の市街地。

駅。

電車。ドアなし。

こんな。因みに女性の絵は女性専用車マーク。


鉄分とシャクティ


よく、インドは行くと大好きになるか大嫌いになるかのどちらか、と言うけれど私は大好きになった。大好きというか、特別な感じ。街そのものにいたく心を動かされた。

混沌。研ぎ澄まされた静寂とは真逆の、大いなる混沌。

交通ルールも何もあったもんじゃない
道路は一触即発のぐちゃぐちゃで
歩行者や犬や猫が悠々と車やリキシャの間を縫って道を横断し


クラクションはビービ―明け方から夜中まで鳴り止まない。



神々を祀る寺院や神様の名前の道路やビルが立ち並び
敬虔に祈りを捧げるひとたちがいて
そのわきにはギョッとするようなゴミの山。



物乞いがそこかしこから手を差し出してきて
信じられないほどフレンドリーで親切な人達がいて
騙そうとして来るリキシャドライバーもいて
片言の英語しか通じない、つまり高等教育も受けられない貧困層の男の子が輝かしいほどのはにかんだ笑顔で一生懸命働いていたり
離婚したといって初対面の私に涙を見せる女性がいたり
駐在員やエリート達のやたらスノビッシュで退廃的なpartyとか。

もうめちゃくちゃ。何でもありの世界。全てがいちいち鮮烈。


世界は神聖な神殿でもあり、同時にゴミ捨て場でもあるような不思議な気持ちになる。

清濁併せのむとは正にこのこと。

そんな混沌をただ抱いて、美しいものも醜いものも何もかも受け入れて、日が昇っては沈むムンバイの街。

そこにいると世界のあまりの寛容さに胸が震えるのです。

だってさー、私の体内であんなカオスが繰り広げられてたら耐えられないよ。

免疫が総攻撃してゲーゲー吐いて強制浄化してるね。


私もムンバイ並みは無理だけど川崎市位には寛容でありたい。



いつかマイソールも必ずいきたいなー。

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